「タイプーサム」 ヒンドウー教奇祭
マレーシア・クアラルンプール在住のピュアグローバルマッチング婚活サポーターANGIEです。
今回はヒンドゥー今日の数奇祭についてお届けします。
マレーシアの最も有名な観光地のーつである「バトウ洞窟」はクアラルンプール中心部から北へ約1 1k皿、タイプーサムはその洞窟内ヒンドウー教寺院で開催される祭典です。洞窟内は鍾乳洞になっており、沖縄の「斎場御獄」(せーふあうたき)に似たイメージです。



この鍾乳洞は多くの猿が生息している事でも有名です(野生の猿はエサ欲しさに観光客の荷物を奪ったりするので注意が必要です)。入り口付近には高さ4 3mの黄金像、ヒンドウー教の軍神「ムルガン」が立っています。

この軍神は美と力を象徴するだけあってとても美形でマッチョです。2024年タイプーサ ンは1月25日でした。但しヒンドウー教発祥地である本国インドでは祭りの時の苦行が危険を伴う為、タイプーサムの祝いが禁止されています。それに引き換え、当地マレーシアや 近隣のシンガポールではタイプーサムは盛大に祝われています。このタイプーサムは美や力を象徴する「戦いの神である軍神ムルガン」に祝福を求め、繊悔をするお祭りだそうです。
ヒンドウー教徒はこの祭りの期間(1ケ月程)、アルコールを絶つ などの禁欲的生活を送り、ベジタリアン食を摂ることによって身体を清めます。祭り当日には、敬度な信者は髪を剃り、サンダルウッドの黄色い液体を頭に塗ります。サフラン色衣装を身に纏い、ミルクポットを頭に載せたり、ガバディと呼ばれる花や孔雀で飾られた華やかな小型神輿を担いだりして、この洞窟寺院に参拝します。



インドの長編叙事詩「ラーマーヤナ」には、詳しくストーリーが語られています。この軍神はサンスクリット語ではスカンダ、タミル語ではムルガンであり、父はシバ、母はパールヴァーティーです。仏教にも伝わって「章駄天」(異名クマーラから鳩摩羅天)となったと伝承されています。現在のムルガン信仰はインド南部のタミル族社会に強く存在し、その移民の地であるマレーシア、その他シンガポール、スリランカ等の東南アジアおいても信仰されています。軍神ムルガンは孔雀乗っているか、或いは孔雀が近くにいるように描かれていることから、参拝する信者たちも孔雀の羽を持って参拝します。
タイプーサムと呼ばれる大規模巡礼祭は、毎年おおよそ1月末から2月上旬の期間に当たるタミル暦の月の満月に当たります。インドの暦に従って月が蟹座の期間を移動する時です。タイプーサム前夜、クアラルンプール中心部チャイナタウンにあるスリマハマリアマン寺院とバトウ洞窟に大勢の信者や見物人が集まります。



スリマハマリアマン寺院に一年間安置されていたムルガン像は、夜に沫浴され、精巧な装飾がされた後、翌日未明「牛の引く神輿」に載せられ、バトウ洞窟に向かって信者と共に行進します。インド人の知人に聞いところ、9時間~10時間程かけて練り歩くそうです。

魔族(アスラ)との戦いで劣勢であったヒンドウーの神々であったが、母パールヴァティーから槍を授けられた軍神ムルガンが魔族を破ったという神話に因んだお祭りです。そのことにあやかり、強い神のご加護を受けて悪運を払おうとするのがタイプーサムなのだそうです。敬度な信者の中には、断食して身体を清め、この軍神ムルガンが戦いに使った槍をイメージした鉄串や槍を頬や舌に刺し、身体にはフックを刺していろいろなモノを身体にぶら下げたり、神輿と自分の身体を繋げていたりします。信者家族や友人も共に行進し、信者本人の精神的・物理的サポートをします。そして272段の階段を登り、洞窟内神殿に詣でます。2018年には、神殿の階段を始め、神殿内建物全部がカラフルに塗り替えられました。神殿もどんどん建てましされています。

毎年訪れる度に新しい神殿が増えています。それに寄付金が多く集まっている証拠でもあると想像しています。インスタ映えするバトゥ洞窟寺院は信者のみならず国内外からの観光客にも大人気のようです。